令和5年6月定例会・一般質問

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みなさん、こんにちは。宗像市選出、新人議員 桜和会の福地幸子でございます。
本日は地元宗像市のみなさんも傍聴に来られています。政治の場に女性の声、当事者の小さな声を届けたいという初心を忘れずしっかりと市民、県民のために精進して参ります。議員の皆様、職員の皆様、何かと不慣れではございますが、どうぞよろしくお願い致します。
では、通告に従い、第2次再犯防止推進計画と再犯防止に関連する諸課題について、質問を致します。

1.再犯防止について

まずは、私の保護司としての活動の中で、現在特に問題、課題となる状況をお伝えし、重ねて質問をいたします。昨今の日本の治安について内閣府が実施した調査によると、この10年で治安が悪くなったと思う人の割合は5割を超えています。

治安対策等についてはこれまでの議会でも取り上げられていますが、新たな受刑者のおよそ半数が再犯による再入受刑者であるという現実を見ますと、できるだけ再犯を減らしていくという事が、社会をよくするために重要であることがわかります。では、この再入受刑者を減らすにはどうしたらよいか。それは、何より就業支援策等により対象者が仕事を得て社会復帰をしていくことだと言えます。

けれども、私は特に未成年の就労への道筋がとても遠いと感じています。青少年といっても20才くらいであれば、若いとはいえ自分の考えについて、ある程度、認識できており、公的機関からの紹介やあるいは知人に紹介された仕事に就くか就かないかも自分の考えで決めることができます。

そして、うまく就業し自立できると劇的に更正することもあり、保護観察も解除になるなど早期に立ち直り、社会復帰が可能となります。しかしながら、ほんの数年の差ですが17才前後となると、まだまだ社会経験も少なく、仕事を得るための技術の習得もできていません。もちろん車の免許もありません。このような状況での仕事探しは、公的なサポート事業があるとはいえ、制度の狭間に落ちたように、なかなか本人に適した就労ができません。その結果、長らく無職でいることとなり、職探しは家族や、知り合いのツテだよりになります。

あるとき、知り合いが営む建設現場で働き始めた対象者に、「夏は暑くて大変よね」と聞くと、「暑いけど水があれば、大丈夫です」という前向きな話しを聞き、安心していたら、友だちから聞いたいい仕事の話があったからと、すぐに現場の仕事をやめてしまったということもありました。

また、事情が分かっていない職場において、17歳の少年に遠方への長期派遣を打診するなど、何か犯罪に巻き込まれそうな危うさを感じることもあります。

さらに、ひとり親が家計を支えるケースでは、家庭での監護がどうしても脆弱になります。自宅でぶらぶらしているうちに生活も乱れ、面接にも来なくなります。更正への気持ちが強いときに、仕事に向かう一歩を踏み出せればよいのですが、社会の経済状態の悪化や偏見等により、若年に限らず受刑経験者の雇用確保は、現実的には困難な状況です。それゆえに、社会からの働きかけと連携が重要です。
そこで、1つ目の質問です。先ほども申しあげたとおり、社会経験も少ない少年の仕事探しは困難です。支援が必要と考えますが、非行少年等の就労について県はどのように取り組んでいるかお尋ねします。また、事情を理解した上で非行少年等を積極的に雇用し、立ち直りを助ける協力雇用主の方々がいらっしゃいます。協力雇用主の方々が安心して雇用できるよう、県ではどのような支援を行っているかお尋ねします。

2.第2次再犯防止推進計画について

次に国において、令和5年3月に閣議決定された、第2次再犯防止推進計画では、7つの重点課題のうち「地方公共団体との連携の強化」が、「地域による包摂の推進」に変更され、その中に2つの項目である、「地方公共団体との連携強化」もう一つは、「地域における支援連携の強化と相談できる場所の充実」という二項目が置かれました。この計画において、都道府県の具体的な役割は、「市区町村に対する支援やネットワーク構築に努めるとともに、市区町村が単独で実施することが困難と考えられる支援について地域の実情に応じた実施に努める事」とあります。そこで、国の第2次計画を受けて福岡県としてどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

さらに、若年者を支援する人たちをめぐる環境を見ますと、身元引受人が両親のどちらかであるケースが多く、対象者と同居しています。出所前には数年かけて保護司が環境調整をしていきますが、そのような中で、身元引受人の声として、自分と同じような経験をしている当事者同士で話せる場が欲しいとの声があります。家族は親族の更正のために、様々な場面で悩みながら対応をしており、当事者ならではの声、同様な経験をした人の話が聞きたいと言われます。特に性犯罪をした家族に関連する悩みを聞きます。保護観察所によると、家族のための、という位置づけではないが、薬物依存をサポートするダルクのなかで、家族という立場での相談ができるのでは、という回答でした。

そこで、少年及びその保護者に対して支援活動を行っている、少年サポートセンターについてお尋ねします。まず、少年サポートセンターがどのような活動を行っているのかお聞かせください。次に少年サポートセンターでは、少年の非行防止や立ち直りに向けて保護者や少年に対して様々な講演を開催しているとお聞きしていますが、令和4年度中の各種講演の実施回数をお示しください。

最後に、少年の再犯防止や立ち直りにむけた今後の取り組みについて県警本部長の見解を伺います。

以上でわたくしの一般質問を終了いたします。ご答弁よろしくお願いいたします。

一般質問の様子

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